「お肉がないから大丈夫」と思ったけれど

海外から日本へ遊びに来たベジタリアンの友人と、和食レストランでメニューを開いたときのことです。天ぷら、豆腐、野菜の小鉢。和食には植物性の食材を中心にした料理が多く、選びやすそうに見えました。

ところが、料理の中には目に見えない食材があります。それが、和食のおいしさを支える「だし」です。肉や魚の姿がなくても、つゆや煮汁にかつお節や煮干しなどが使われていることがあります。

日本の「だし」は何から作られる?

だしは、食材を水に浸したり煮出したりして、うま味や香りを引き出したものです。かつお節、煮干し、さば節などの魚介系だけでなく、昆布、干ししいたけ、野菜から取る植物性のだしもあります。複数の材料を組み合わせる「合わせだし」も一般的です。

「だしを使っていますか?」だけでは、食事制限に合うか分かりません。大切なのは、何から取っただしなのかを確認することです。

見た目は野菜中心でも確認したい和食

魚や肉が見えない料理にも、つゆ、たれ、煮汁を通じて魚介系だしが使われる場合があります。レシピはお店によって異なりますが、次の料理は特に確認しておきたいところです。

  • 野菜の天ぷら:具材が野菜だけでも、天つゆに魚介系だしが使われる場合があります。
  • そば・うどん:麺や具材だけでなく、つゆの材料も確認します。
  • 揚げ出し豆腐:豆腐の周りのつゆに魚介系だしが使われることがあります。
  • だし巻き卵:卵を食べるベジタリアンでも、加えられただしの材料を確認する必要があります。
  • おひたし・煮物:野菜に含ませるつゆや煮汁にだしが使われる場合があります。
  • ポン酢・めんつゆ・ドレッシング:すべてではありませんが、かつお風味やだし入りの商品があります。

英語メニューだけでは分からないことも

英語メニューに「Vegetable Tempura」「Tofu」「Vegetable Noodles」と書かれていても、それは主な具材や料理名の英訳かもしれません。つゆ、だし、調味料の材料まで説明されているとは限りません。

お店では「魚から取っただしは使われていますか?」「かつお節、煮干し、さば節は使われていますか?」「昆布やしいたけだけのだしですか?」「つゆやソースにも魚介類は入っていますか?」と具体的に確認すると伝わりやすくなります。

ベジタリアン以外にも大切な確認

だしの確認は、ベジタリアンや宗教・文化上の理由で魚を避ける人だけのものではありません。魚アレルギーがある場合も、見た目に魚がない料理だから大丈夫とは限りません。

反応する魚の種類や、どこまで避ける必要があるかには個人差があります。医師の指示に従い、外食時には最新の公式情報と、原材料・調理方法・調理器具の共用について店舗へ確認してください。

Food Safety Searchを確認の入口に

レストランごとにアレルギー情報を探し、公式ページやPDFを一つずつ確認するのは大変です。Food Safety Searchでは、レストラン各社が公表しているアレルギー情報をまとめて確認できます。

ただし、Food Safety Searchは、かつお節、煮干し、あごだしなど、あらゆる種類のだしを判定するものではありません。まず避けたい食品について掲載情報を確認し、その後、最新の公式情報と店舗で、だし、つゆ、ソースの材料を確認してください。だしを知ることは、日本の料理を諦めるためではなく、自分に合う選択肢を探しやすくするための第一歩です。